三井デザインテック

2024.12.16

築30年マンションをリノベーションしたら何年住める?注意点や費用、画像事例を紹介

築30年のマンションでも、適切なメンテナンスやリノベーションを施すことで、快適に住み続けることが可能です。ただし、リノベーションを進めるにあたっては、築年数が経過しているがゆえの注意を要する点があります。同様に、費用についても気になるところではないでしょうか。
この記事では、築30年のマンションがあと何年住めるのかをはじめ、フルリノベーション時のメリットや注意点、費用の相場について詳しく解説します。さらに、実際のリノベーション事例もご紹介します。

築30年のマンションはあと何年住める?

マンションの図面

築30年のマンションは、適切なメンテナンスがされていれば、さらに40年〜50年ほど住めるとされています。特に、大規模修繕が定期的に実施されているかどうかが、住み続けられる期間に大きく影響します。管理組合が修繕計画を適切に立てているかや、修繕積立金の積立状況を確認できると安心です。

国土交通省の「中古住宅流通促進・活用に関する研究会」報告書でも、適切な管理と修繕が行われたマンションは、長期にわたる使用が可能とされています。現在居住している方も、これから中古マンションの購入を考えている方も、築年数だけでなく、物件の管理状態をしっかり確認しておきましょう。

また、物件の状態をより詳細に把握したい場合には、ホームインスペクター(住宅診断士)に診断を依頼するのがおすすめです。給排水管や断熱材の劣化状況、壁や床下の構造上の問題を診断してもらうことで、将来的に必要なメンテナンスの計画が立てやすくなります。例えば、漏水や断熱不足といったトラブルを未然に防ぎ、快適な住環境を維持する助けとなります。

築30年のマンションはフルリノベーションがおすすめ

築30年以上のマンションにお住まいなら、住み替えを検討する代わりに、フルリノベーションで居住空間を一新してみてはいかがでしょうか。長年住み慣れた物件をフルリノベーションし、設備や内装デザインのグレードを上げることで、住まいが快適で新しい空間へと生まれ変わります。
さらに、古くなった配管や断熱材など見えない部分の修繕もできるため、省エネ効果のアップにもつながります。

また、中古マンション購入を検討している方にとっても、築30年の物件は狙い目です。新築マンションに比べて購入価格が抑えられることが多く、その分リノベーションに予算を充てられます。例えば、間取りの変更や最新設備の導入を含むリノベーションを行うことで、ご自身のライフスタイルにマッチした新築以上の快適な住まいを実現できます。

そもそもマンションリノベーションとは?

リノベーション中の建物

マンションリノベーションとは、生活空間を刷新する大規模な改装工事を指します。単なる壁紙の貼替えや設備交換といった部分的な修繕だけでなく、住まい全体の機能性や快適性を向上させるために、空間の再設計や間取りの変更が行われます。

マンションリノベーションの場合、専有部分を対象に、以下のような工事が可能です。

  • 和室を洋室に変更
  • 空間を仕切り個室を増やす
  • 個室を取り込みLDKを拡張する
  • キッチンやトイレ、浴室など水回り設備の位置を変更する
  • 内装デザインの一新 …など

ただし、マンションの骨組みとなる柱や梁、耐力壁などの構造部分や、共用部分となる窓、玄関、配管の位置などは、変更できない場合がほとんどです。
また、管理規約により間取り変更やデザインに制約がかかる場合もあります。
そのため、リノベーションを計画する段階で、これらの制約を確認しておくことが重要です。

リノベーションとリフォームの違いについて詳しくはこちら
マンションリノベーションを後悔しないための対策ポイントについて詳しくはこちら

築30年のマンションをリノベーションするメリット

リノベーション後の家に住む家族

築30年のマンションは、リノベーションによって快適性や機能性を大きく向上させることができます。ここでは、築30年ほどの築古マンションのリノベーションで得られる主なメリットを解説します。

新耐震基準を満たしている

本記事執筆の2024年時点で築30年のマンションは、1994年に建てられています。これらのマンションは、1981年に施行された新耐震基準に基づいて設計されているため、旧耐震基準(1981年以前)に基づく建物よりも、地震時の耐久性が高いとされています。新耐震基準では、震度6〜7程度の地震にも耐えられる構造が求められ、耐震性能が大幅に向上しました。
そのため、築30年のマンションは構造的に安心して居住できるだけでなく、リノベーションを施すことで、さらに快適な住環境を整えることができます。

大規模修繕工事が済んでいる

築30年が経過した多くのマンションは、すでに一度目の大規模修繕工事が実施されています。大規模修繕工事とは、外壁や防水シートの補修、共有部分のメンテナンスなど、建物全体の耐久性を維持するために行われる工事です。
これにより、マンションの劣化を防ぎ、長期的に快適な住環境を保つことができます。
すでに大規模修繕工事が済んでいる物件は、建物の維持状態が良好であることが多く、リノベーション後も安心して住み続けられます。

新築に比べ価格が安い

築30年の中古マンションは、同じエリアの新築マンションに比べて購入価格が抑えられています。
これは、新築マンションには「新築」という付加価値や、最新の建築基準に準拠した設計、新しい設備や仕様が価格に反映されているためです。
また、近年では首都圏を中心に新築マンションの価格が高騰し、手が届きにくい状況が続いています。
一方、築古マンションは新築に比べ価格が手ごろであり、その分の予算をリノベーションに充てることで、理想の住まいを実現できます。

新築マンションと中古マンションリノベーションの予算比較について詳しくはこちら

立地条件が良い

築30年程度のマンションは、利便性の高いエリアに立地していることが多く、周辺環境が充実している場合も少なくありません。築古マンションをリノベーションする際の大きなメリットとして、理想の立地を選べる点が挙げられます。都心や交通の便が良い場所など、新築では手が届きにくいエリアの物件も中古なら手頃な価格で見つかる場合もあります。生活の利便性を高め、通勤や買い物がより快適になります。

築30年のマンションをリノベーションする時の注意点

マンションの図面

築30年のマンションをリノベーションする際は、建物や設備の状態を事前に確認しておくことが重要です。リノベーションを計画的に進めるためにも、以下のポイントに注意しておきましょう。

配管や断熱材などの劣化

築30年を経過しているマンションは、見えない部分に経年劣化が生じている可能性が高くなります。特に、給排水管や断熱材などの建物内部の構造や部材は、劣化が進んでいる場合があり、リノベーション時に修繕や交換が必要になることも少なくありません。
そのため、リノベーションを計画する際には、専門家やリノベーション会社に点検や診断を依頼し、必要な工事内容を把握しておくようにしましょう。

断熱性や防音・遮音性

築年数が古いマンションは、新築マンションと比べて断熱性や防音・遮音性が劣る場合があります。特に、古いサッシや窓ガラスは外気の影響を受けやすく、暑さ寒さが室内環境に影響を与えがちです。リノベーション時には、窓や壁の断熱材の追加や性能改善が可能かどうか、リノベーション会社に確認しておきましょう。

管理規約による間取りの制限

マンション管理規約や構造によって、間取りやデザインの制約を受けることがあります。特に、間取りや壁の配置が構造上重要な役割をしている場合や、配管の位置が限定されているケースでは、希望する間取りに変更できない可能性もあります。計画段階で管理規約を確認するとともに、専門家やリノベーション会社に相談し、希望するリノベーションが可能か確認しておきましょう。

修繕積立金や管理費

中古マンションを購入してリノベーションする場合、築年数が古いマンションほど修繕積立金や管理費が高くなる傾向があります。築30年のマンションは、建物のメンテナンスにかかるコストが高まっているため、現在の積立金額や管理費を確認しておくことが重要です。購入後のリノベーション費用に加え、毎月の修繕積立金や管理費がどの程度になるのかを把握し、全体の予算をしっかり検討しておきましょう。

⇒マンションリノベーションの注意点について詳しくはこちら

マンションリノベーションを成功させるためには、実績が豊富で信頼できるリノベーション会社に相談することが重要です。
三井デザインテックは、豊富なマンションリノベーションの実績を活かし、お客様の理想のデザインを形にします。

三井デザインテックが選ばれる理由
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また、三井デザインテックでは、マンションリノベーションに関する有用な記事を多数提供しています。
例えば、マンションリノベーションの流れ費用相場注意点デザイン・テイスト別の事例など、多数のテーマのコラムを掲載しております。
詳しくは、三井デザインテックの「リノベーションコラム(記事一覧)」をご覧ください。

コラム・マンションリノベーション基礎知識
コラム・マンションリノベーションの事例
コラム・中古マンションのリノベーションについてメリット・注意点など

築30年のマンションをリノベーションする時の注意点

マンションリノベーションの予算を検討

マンションリノベーションの費用は、部屋の面積に応じて幅があります。以下の表では、一般的な広さごとにリノベーション後の間取り別の費用をまとめています。新築購入と比べて、リノベーションは費用を抑えつつ、既存の住まいを理想の空間に変えることができます。

※各専有面積をクリックするとそれぞれの詳細解説や事例ページにリンクします。

専有面積(㎡) リノベーション後の想定間取り 費用相場
50 1LDK〜2LDK 1,250万~1,500万
60 1LDK〜2LDK 1,500万~1,800万
70 1LDK〜3LDK 1,750万~2,100万
80 1LDK~3LDK 2,000万~2,400万
90 1LDK〜3LDK 2,250万~2,700万
100 1LDK〜4LDK 2,500万~3,000万

フルリノベーションの費用目安は約25万円/㎡を想定し、上限は質の高い設備などを設置する場合を想定し約30万円/㎡としています。 利用する素材・部材・設備機器などにより価格は変動します。

築30年のマンションリノベーション事例集

築30年前後のマンションをリノベーションで一新し、古くなった設備やデザインを現代の暮らしに合わせてアップデートした事例をご紹介します。理想の住まいを形にするために、各事例の工夫やアイデアをぜひ参考にしてください。

築30年前後のマンションリノベーション事例

ラグジュアリーホテルのスイートルームをめざして

ラグジュアリーホテルを目指したマンションリノベーション

Before

ビフォー平面図

After

アフター平面図

Data

構造
SRC造
リフォーム面積
95.17m²(平米)
延床面積
95.17m²(平米)
築年数
28年
改装範囲
スケルトン
家族構成
シングル

築28年のマンションを、ラグジュアリーホテルのスイートルームのような非日常的な空間にリノベーションした事例です。間取りやインテリアに大胆な変更を加え、上質で快適な空間を作り上げました。

壁掛けテレビのあるリビング

リビングには壁掛けテレビを設置し、間接照明を加えることで、上質でくつろぎやすい空間を演出。明るさと視覚的な広がりを生み出し、快適なリビングになりました。

白とブラウンのオープンキッチン

白とブラウンの調和が美しいオープンキッチンは、洗練さと実用性を兼ね備えています。家電を扉内に収められる仕様にすることで、生活感を排除。ラグジュアリーな空間の雰囲気を損なうことなく、機能的なキッチンが完成しました。

安らぎを感じる寝室

主寝室は2つの部屋を統合し、広々とした空間を確保。壁には大判タイルと濃いグレーのクロスを組み合わせ、部屋に個性を与えました。間接照明の柔らかな光で心地よい雰囲気を演出。スイートルームを思わせる非日常的な空間へと生まれ変わりました。

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やわらかな光と豊かでシンプルな素材感に包まれながら過ごす住まい

やわらかな光が差し込むキッチン

Before

ビフォー平面図

After

アフター平面図

Data

構造
RC造
リフォーム面積
150.5m²(平米)
延床面積
150.5m²(平米)
築年数
33年
改装範囲
スケルトン
家族構成
夫婦+子

築33年の中古マンションを購入し、リノベーションで一新した事例です。ライフスタイルに合わせ、デザイン性と使いやすさを両立した空間に生まれ変わりました。

リビングのビフォーアフター

リビングは、既存のキッチンの壁を取り払い、広々としたLDKに生まれ変わりました。床や壁の仕上げを統一することで空間全体にまとまりを感じさせ、奥行きと開放感を演出しています。窓際のブラインドで外からの視線をしっかり遮りつつ、やわらかな自然光を室内に取り込むことで、心地よく落ち着いた空間を実現しました。

重厚感のあるキッチン

キッチンはオープンスタイルを採用し、収納扉や壁面はグレーで統一。重厚感のある石目調の天板と見事に調和し、洗練された美しさと存在感を演出しています。

広々とした洗面台

洗面所はファミリー全員が快適に使えるよう、脱衣スペースとは分離された設計に。洗面は2つ設置し、朝の忙しい時間帯でも同時に使いやすい工夫が施されています。高級感を意識し、上質な素材と洗練されたデザインに仕上げました。

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自然に身を置く、山の住処。

自然が見えるリビン

Before

ビフォー平面図

After

アフター平面図

Data

構造
RC造
リフォーム面積
110m²(平米)
延床面積
110m²(平米)
築年数
30年
改装範囲
スケルトン
家族構成
50代・3人家族

自然豊かな高台に位置する築30年のマンションを、「上質な山の住処」をコンセプトにリノベーションした事例です。洗練されたデザインと居住性が融合した住居に生まれ変わりました。

展望の良いリビング

リビングは、低めの天井と目立つ大きな梁が課題でしたが、折り上げ天井と間接照明を採用することで、空間に高さと奥行きをもたせました。さらに、造作家具を配置し、上質な雰囲気が漂うリビングへと仕上げました。

開放的なキッチン

閉鎖的だったキッチンは、リビングダイニングに取り込みました。LDKのどこにいても周囲の自然を感じられる設計にし、家族がリラックスして過ごせる快適な住まいを作り上げています。

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北摂で築30年のマンションを「自分流」にリノベして、大好きな家具と暮らす

ヴィンテージ感のあるリビング

Before

ビフォー平面図

After

アフター平面図

Data

構造
RC造
リフォーム面積
70m²(平米)
延床面積
70m²(平米)
築年数
30年
改装範囲
スケルトン
家族構成
40代・4人家族

住みたかったエリアの新築マンション購入を検討していたものの、希望の立地やインテリアのデザインに合う物件が見つからず、「中古マンションを買ってリノベーション」を選ばれた事例です。希望エリアで見つけた築30年のマンションを、理想の住まいへとリノベーションしました。

ダイニングのビフォーアフター

「ラフなぐらいが丁度いい」をテーマに、ヴィンテージ加工を施した建材や古材、無垢材のフローリングを取り入れるなど、随所にこだわりが詰まっています。キッチンの対面にはTRUCK FURNITUREのベンチを配置。食事などができるスペースになるよう、家族の暮らしに寄り添う工夫をしました。

I型のキッチン

キッチンにはシンプルなI型を採用し、腰壁を設けることで対面式に仕上げました。換気扇のダクトは天井の色と合わせて塗装し、空間に統一感を持たせています。

バリアフリー設計の玄関

玄関からリビングへの動線は、段差をなくしたバリアフリー設計に。収納スペースにもこだわり、実用性と美しさを兼ね備えた空間に仕上げています。

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表情豊かな素材と光を採り込み心地良い時間を生む

高い天井の開放的な空間

Before

ビフォー平面図

After

アフター平面図

Data

構造
SRC造
リフォーム面積
99.6m²(平米)
延床面積
142.7m²(平米)
築年数
33年
改装範囲
部分改装
家族構成
夫婦

マンション最上階のバルコニーからの眺望を最大限に活かした、築33年のマンションリノベーション事例です。自然素材をふんだんに取り入れることで、落ち着いた雰囲気を演出。自然の美しさと温かみを感じられる空間に生まれ変わりました。

眺望も抜群な明るいリビング

キッチンとダイニング、リビングを広く開放的にデザインし、窓からの眺望を存分に楽しめる空間に仕上げました。外光が部屋の奥まで届く設計により、全体が明るく開放感ある印象に。さらに、天井には木材を用いたデザインを取り入れ、空間全体がナチュラルな素材に包まれた温かみのある雰囲気を演出しています。

キッチンダイニングのビフォーアフター

キッチンまわりの壁をなくし、ゆとりある収納スペースを確保することで、キッチンとダイニングにゆとりを持たせ、使い勝手を向上させました。ナチュラルでシンプルなデザインが、機能性と美しさを兼ね備えた住まいを実現しています。

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住み慣れたマンションに、住み続けるためのバージョンアップ

リノベーションによりバージョンアップした部屋

Before

ビフォー平面図

After

アフター平面図

Data

構造
RC造
リフォーム面積
99.88m²(平米)
延床面積
99.88m²(平米)
築年数
31年
改装範囲
スケルトン
家族構成
夫婦

新築時から住んでいた築31年のマンションをリノベーションした事例です。老朽化が気になり始めた設備や内装を一新し、断熱性能の向上も図ることで、快適性をさらに高めました。

オープンキッチンを採用したLDK

LDKは開放感があり、日々の疲れを癒やす心地よい場所に生まれ変わりました。床には大判タイルを採用し、空間に広がりとモダンな印象をプラス。オープンキッチンを採用し、リビングとつながりを持たせることで、より開放的で明るいスペースになりました。

落ち着きのある洗面所

洗面所は落ち着きのある雰囲気に仕上げました。洗面台には高級感のある素材を採用し、シンプルながらも上質さを感じさせる空間を演出しています。

玄関のビフォーアフター

玄関の壁面には天然石を取り入れ、重厚感と高級感をプラスしました。住まいの第一印象を上品に演出しています。

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マンションリノベーションのデザイン・テイストの事例についてこちらの記事でご紹介しています

【築年数別・マンションリノベーションの事例】

築10年以下のマンションリノベーション事例
築11〜20年のマンションリノベーション事例
築21〜30年のマンションリノベーション事例
築31年以上のマンションリノベーション事例

マンションリノベーションを検討する際の注意点

マンションリノベーションでは実現できること、できないことがあり、計画を立てる前に確認しておきましょう。

マンションリフォームでできること・できないこと

実現できる(自由度が高い)

  • 内装を変更する
  • コンセントの数を増やす
  • 断熱性を上げる

実現できる(制約がある)

  • キッチンなど水回り設備を移動する
  • 間取りを変更する
  • 床暖房を設置する
  • 床材を変更する

実現できない

  • パイプスペース(給排水管、ガス配管、電気配線など)
  • サッシを交換する(勝手に複層ガラス用サッシに変更できない)
  • 耐震性を上げる(耐震補強は住戸単位ではできない)
  • 玄関ドアを変更する(共用部分であるため変更できない)

さらに、マンションリノベーションを検討する前に確認しておきたい4つの重要ポイントをご紹介します。

  1. 希望の間取りへ変更できないことも
  2. 配管の場所によって、水回りの移動が制限される
  3. マンション管理規約を事前にチェック
  4. 売却時の資産価値が下がることも

1.希望の間取りへ変更できないことも

マンションには主に以下2つの構造タイプがあります。建物の構造によっては、マンションリノベーションで間取りを自由に変更できないこともあります。

ラーメン構造

ラーメン構造イメージ画像

ラーメン構造は、柱や梁(はり)が主体で建物を支える構造です。間仕切り壁を取り外して、比較的自由に間取りを変更できます。しかし、構造躯体(柱や梁)を壊すことはできません。

  • ラーメン構造では、柱や梁が重要な役割を果たしているため、これらの構造躯体を変更できません。
  • 柱や梁の位置によって、間取り変更後の部屋の形状や配置に制約が生じることがあります。
  • 間取り変更時には、柱や梁の配置に合わせた工夫や補強が必要となる場合があります。

壁式構造

壁式構造イメージ画像

壁式構造は、壁で建物を支える構造です。室内に撤去できない壁が残るため、間取り変更には壁の位置変更や撤去に制約があります。

  • 壁式構造では、壁が建物の耐力を担っているため、壁の位置変更や撤去には注意が必要です。
  • 壁の配置や強度によって、間取り変更の自由度が制約されます。
  • 間取り変更の際には、壁の位置変更にともなう構造上の影響や安全性の確保に配慮が必要です。

マンションの構造が分からない場合は、担当者に相談して現地調査を実施しましょう。

2.配管の場所によって、水回りの移動が制限される

キッチンやユニットバスなど水回りのリノベーションでは、床の構造や配管の通り道によって、水回りを移動できる範囲、自由度が大きく異なります。

床の構造が二重床であり、給排水管が床スラブ(コンクリートの床)の上を通っている場合、水回りの移動は比較的自由に行えます。二重床によって配管が覆われており、床下には十分なスペースがあるため、給排水管の移動が可能です。また、床下の空間には排水のための勾配が必要ですが、床下の高さにゆとりがあるほど水回りの移動範囲も広がります。

二重床配管のイメージ図

一方、直床(床スラブ貫通配管)構造では、給排水管を移動できるスペースが存在せず、水回りの移動が大きく制限されます。直床構造では、床スラブに配管が埋め込まれており、そのために配管の移動が難しくなります。

直床配管のイメージ図

つまり、床の構造や配管の通り道によって、水回りを移動できる範囲が大きく異なります。
配管の位置は調査が必要な場合もありますので、早めに調査を依頼しましょう。

調査のご相談、ご依頼はこちら

3.マンション管理規約を事前にチェック

マンション管理組合の定める規約により、リノベーションが制約される場合もあります。そのため、マンション管理規約をあらかじめチェックしておくことをおすすめします。マンション管理規約の内容に不安がある場合は、担当者へ相談してみましょう。

4.売却時の資産価値が下がることも

マンションリノベーションは資産価値を高められますが、極端に個性的なリノベーションは、マンション売却時の資産価値が下がる可能性もあります。
リノベーションによりマンションの資産価値を高めたい場合は、リノベーションの担当者と相談しながら計画することをおすすめします。

資産価値を高めるリノベーション事例はこちら

マンションリノベーションでできること・できないことについて、こちらのページで詳しく解説しています。

マンションリノベーションの注意点について詳しくはこちら

マンションリノベーションの流れ

1.理想のデザイン・間取りのイメージを決める

リノベーションでおしゃれな空間になったイメージ画像

以下の資料を活用しながら、実現したい生活イメージ、リノベーションの間取り、デザインを決めていきましょう。まずは情報収集のために、資料やカタログを取り寄せてみたり、相談をされたりすることをおすすめします。ショールームを見学するのもおすすめです。

2.マンションリノベーションの時期・工事期間を確認する

予算に関するイメージ画像

リノベーションを実施する時期を想定し、実際に工事にはどのくらいの期間がかかるのかを確認しましょう。並行して、施工期間中の仮住まいをどうするのかについても調べておきましょう。三井デザインテックでは仮住まいについてもサポートさせていただきますので、お気軽にご相談ください

3.費用を調べて予算を決める

電卓の画像

まずは、リノベーションに必要な費用を調べながら、希望予算を決めましょう。実際の事例を見るうちに「あれもいいな」「これも入れたいな」とやりたいことはどんどん増え、予算よりも膨らんでしまう傾向にあります。最初にまず大まかな予算を決めておきましょう。
次に、実現したいマンションリノベーションの費用相場を調べてみましょう。費用相場を確認することで、予算の範囲内でどのようなリノベーションプランを実現できるのか、イメージをつけやすくなります。
また、資金計画も重要です。資金計画を立てる時には、マンションリノベーションに利用できる補助金、必要な税金手続きや住宅ローンなども調べておきましょう。

4.実現したいイメージを伝え、見積もりを依頼する

リノベーションを考える男女の画像

マンションリノベーションの実際の費用は、マンションの特性によっては相場と異なる場合もあります。実際に見積りを確認するまで明確な費用は分かりませんので、早めに見積りを依頼しましょう
担当者が決まったら、補助金やローンについても相談できますので、リノベーションを検討し始めたらまずは一度相談してみることをおすすめします。

ご相談から、現地調査・お打合せ、ご契約、工事・検査、お引渡しなどの流れについては、こちらのページをご覧ください。

マンションリノベーション・リフォームをトータルでサポートいたします

マンションリノベーションをご検討の方は、ぜひ三井デザインテックへご相談ください。リノベーションにかかわるデザイン・間取りタイプ、予算・費用、工事など、さまざまなご要望をトータルでサポートいたします。

三井デザインテックが選ばれる理由

1. 理想を実現する優れたデザイン力

三井デザインテックは、ホテルやオフィスなどの公共空間、マンションや戸建てなどの住空間など、さまざまな空間の設計デザインを手がけています。
住空間に関しては、理想のデザインを生み出す設計担当リフォームプランナーが約150名在籍し、お客様の理想のリノベーションを実現いたします。

リフォームプランナーについて

2. 経験豊富な専門スタッフによるプロジェクトチーム制

三井デザインテックは、お客様のマンションリノベーションをプロジェクトチームでサポートします。企画・営業担当、リフォームプランナー、施工・品質担当、その他専門スタッフが連携して、理想のマンションリノベーションを実現します。

プロジェクトチーム制について

3. 充実の保証・アフターサービス

三井デザインテックでは安心の保証・アフターサービスをご用意しています。最長2年の保証制度、定期アフターメンテナンスサービス、24時間コールセンター窓口対応など、リノベーション後も安心してお住まいいただくためのサービスを充実させています。

保証・アフターサービスについて

4. 三井不動産グループの連携力

三井デザインテックでは、中古物件探し、各種リフォームローンなどで三井不動産グループと連携して、お客様のリフォームのご要望にお応えいたします。

三井不動産グループの連携力

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