マンションリノベーションを検討する際、理想の住まいを実現するためにどれぐらいの費用がかかるのか、気になる方も多いのではないでしょうか。そこで、このページではマンションリノベーションの費用について、広さ・空間・間取り・予算別に費用の目安や考え方などをご紹介します。理想のマンションリノベーションを実現するための第一歩を、ここから始めましょう。
【目次】
広さ別にマンションリノベーション費用を検討
マンションリノベーションの費用を見積もる主な要素として、リノベを行う住居の広さ(専有面積)が挙げられます。間取りが同じでも広さには幅があり、たとえば同じ2LDKでも、50平米から100平米以上までさまざまです。フルリノベーションをする場合、一般的な広さとリノベーション後の間取り別の費用を以下の表にまとめました。
専有面積(㎡) | リノベーション後の想定間取り | 費用相場 |
---|---|---|
50 | 1LDK〜2LDK | 1,250万~1,500万 |
60 | 1LDK〜2LDK | 1,500万~1,800万 |
70 | 1LDK〜3LDK | 1,750万~2,100万 |
80 | 1LDK~3LDK | 2,000万~2,400万 |
90 | 1LDK〜3LDK | 2,250万~2,700万 |
100 | 1LDK〜4LDK | 2,500万~3,000万 |
110 | 2LDK〜4LDK | 2,750万~3,300万 |
120以上 | 2LDK~4LDK | 3,000万~ |
スケルトンリノベーションの下限費用目安は1㎡あたり約25万円を想定し、上限はグレードの高い設備などを設置する場合を想定し1㎡あたり約30万円としています。
利用する素材・部材、内装材、設備機器などにより価格は上下します。
ここからは、広さ(専有面積)別に、マンションリノベーション費用の考え方をご紹介します。
- 100平米(㎡)以上のマンションリノベーション費用
- 90平米(㎡)以上のマンションリノベーション費用
- 80平米(㎡)以上のマンションリノベーション費用
- 60〜70平米(㎡)以上のマンションリノベーション費用
- 50平米(㎡)以下のマンションリノベーション費用
100平米(㎡)以上のマンションリノベーション費用
100平米以上のマンションリノベーション費用の相場は、およそ2500万円からが目安とされています。リノベーションでは、部屋数を減らしてリビングを広げたり、趣味を楽しむためのプライベート空間を作るなど、多様なプランの実現が可能です。ただし、間取りや動線、デザインテイストの変更といった多くの検討すべき項目があります。家族構成やライフスタイルの変化に合わせたリノベーションプランを考えましょう。
100平米以上のマンションリノベーション費用相場
専有面積(㎡) | リノベーション後の想定間取り | 費用相場 |
---|---|---|
100 | 1LDK〜4LDK | 2,500万~3,000万 |
110 | 2LDK〜4LDK | 2,750万~3,300万 |
120 | 2LDK~4LDK | 3,000万~ |
スケルトンリノベーションの下限費用目安は1㎡あたり約25万円を想定し、上限はグレードの高い設備などを設置する場合を想定し1㎡あたり約30万円としています。
利用する素材・部材、内装材、設備機器などにより価格は上下します。
90平米(㎡)のマンションリノベーション費用
90平米以上のマンションリノベーション費用の相場は、およそ2250万円からが目安とされています。リノベーションを検討される方々には、子供の自立により部屋が余ってしまったり、ライフスタイルの変化により新たな空間を求めたりなど、さまざまな背景があります。最近の傾向としては、4LDKや3LDKのマンションを2LDKや1LDKなどへ部屋数を減らし、より開放的な空間を実現しつつ、デザインや機能面もリニューアルする事例が増えています。
80平米(㎡)のマンションリノベーション費用
80平米以上のマンションリノベーション費用の相場は、およそ2000万円からが目安とされています。この広さのマンションは特にファミリー世帯に適しており、リノベーションを通じてより開放感のあるLDKを実現できます。リノベーションにあたっては、3LDKから2LDKへというように別の間取りに変更する、既存の間取りを残しつつデザインや機能を全面的に一新するなど、さまざまな選択肢があります。
60〜70平米(㎡)のマンションリノベーション費用
60平米から70平米のマンションリノベーションにおける費用相場は、およそ1500万円からが目安とされています。この広さのマンションでは、単身者からファミリー世帯までに幅広く対応可能な、2LDKや3LDKの間取りが一般的です。また、家族構成の変化に合わせてリノベーションを行いやすいことも、この広さのマンションが持つ大きな特長の一つです。
50平米(㎡)のマンションリノベーション費用
50平米のマンションリノベーション費用の相場は、およそ1250万円からが目安とされています。この広さは、一人暮らしやカップル、新婚夫婦に特に人気があります。50平米のマンションで快適に生活するためには、限られたスペースを効果的に活用することがポイントです。
部屋別・空間別にマンションリノベーション費用を検討
リノベーションを行う際には、それぞれの部屋や空間の役割・機能性・デザイン性などを踏まえたプランニングが重要です。以下にリビング、ダイニングキッチン、水回りを例として、それぞれの空間におけるリノベーション費用を見積もるための考え方についてご紹介します。
リビングのリノベーション費用について
リビングの広さは、専有面積や間取りによってかなり異なります。そこでリビングをリノベーションする際の費用相場を、リビングの広さに応じて算出しました。
リビングをリノベーションした場合の広さ別(畳・平米)の費用目安
リビングの広さ(畳) | リビングの広さ面積(㎡) | 費用相場(円) |
---|---|---|
6 | 9.7 | 240万~240万 |
8 | 13.0 | 320万〜390万 |
10 | 16.2 | 410万〜490万 |
12 | 19.4 | 490万〜580万 |
14 | 22.7 | 570万〜680万 |
16 | 25.9 | 650万〜780万 |
18 | 29.2 | 730万〜870万 |
20 | 32.4 | 810万〜970万 |
22 | 35.6 | 890万〜1070万 |
24 | 38.9 | 970万〜1170万 |
26 | 42.1 | 1050万〜1260万 |
28 | 45.4 | 1130万〜1360万 |
30 | 48.6 | 1220万〜1460万 |
リビングのフルリノベーションの費用目安は1㎡あたり約25万円を想定し、上限はグレードの高い設備などを設置する場合を想定し1㎡あたり約30万円としています。
利用する素材・部材、内装材、設備機器などにより価格は上下します。
畳1枚当たりの広さは1.62平方メートルとしています。(出所:不動産公正取引協議会連合会-不動産の公正競争規約より)
リビングをリノベーションする目的は、家族とのコミュニケーション機会を増やす、開放感をアップさせる、快適性をアップさせる、などが挙げられます。
リビングをリノベーションする際の費用に影響する項目として
- クロス(壁紙)の貼替え
- フローリングの貼替え
- 床暖房の設置
- 建具や間仕切りの設置/撤去
などがあります。詳しくは下記のリンクからご覧ください。
ダイニング・キッチンのリノベーション費用について
ダイニングやキッチンのリノベーションは、使い勝手・収納・デザインなどがポイントです。使い勝手向上のためには、効率的なレイアウトを目指しましょう。具体的にはシンク、調理台、収納を相互に最適な位置になるよう設計し、スムーズな動線を実現します(家事動線について詳しくはこちらのページを御覧ください)。
またカウンターキッチンやアイランドキッチンを選ぶと、調理中でも家族と会話ができ、キッチンがコミュニケーションの場になります。
ダイニングキッチンのリノベーション費用の主な内訳は下記3点です。
- システムキッチン本体
- 工事費用
- 空間(床・壁・天井)の貼替え費用
システムキッチン本体の価格は、メーカーやグレードによって異なります。
一般グレードのシステムキッチン本体であれば200万円(工事費別)〜、バックセット(背面収納)で50万円〜、ハイグレード品ではシステムキッチン本体のみで500万円〜が目安です。
工事費用はキッチンの種類にもよりますが、一般的に30万〜程度です。
これに、床材や・壁・天井のクロスを一般グレードで貼替えた場合は、面積にもよりますが、さらに数十万円〜プラスになると考えておきましょう。
水回り(洗面、トイレ、浴室)のリノベーション費用について


水回りのリノベーションを検討する際には、機能性・メンテナンス性・デザイン性がポイントです。
洗面所では、使いやすいレイアウトと十分な収納スペースを確保しつつ、デザインにもこだわりたいところです。機能的には、システム洗面化粧台を選ぶのが一般的ですが、デザイン性に優れた洗面ボウルなどを取り入れてオーダーメイドで製作することで、個性的な空間を作る場合もあります。
トイレや浴室は、メンテナンスのしやすさや省エネ性能などの要素も考慮して設備を選びましょう。
ただし、水回りのリノベーションでは配管の状況により制限が生じることがあるため、事前の確認が不可欠です。水回りに関するリノベーションの費用は、選択する設備機器によって大きく異なるため、計画段階でご希望の機能やデザインのイメージを担当者に細かく伝えることが重要です。
間取り別にマンションリノベーション費用を検討
マンションの広さ(専有面積)は変えることはできなくても、間取りはリノベーションにより大きく変えることができます。
最適な間取りは、家族構成やリノベーションの目的によって大きく異なります。そのため、マンションリノベーションを検討する際は、理想のライフスタイルをもとに間取りを考えてみましょう。
4LDKのリノベーション費用
4LDKのマンションをリノベーションをする目的はさまざまです。家族構成の変化により、4LDKから3LDKに間取りを変更して一つひとつの空間を広くする場合もあれば、4LDKの間取りを維持したままデザインや部屋の機能を一新する場合もあります。
4LDKマンションのリノベーション費用の相場は、広さ・間取り・建築資材のグレードなどによって幅があります。検討の際には下記の費用相場を参考にしてください。
専有面積(㎡) | リノベーション後の想定間取り | 費用相場 |
---|---|---|
100 | 1LDK〜4LDK | 2,500万~3,000万 |
110 | 2LDK〜4LDK | 2,750万~3,300万 |
120 | 2LDK~4LDK | 3,000万~ |
スケルトンリノベーションの下限費用目安は1㎡あたり約25万円〜を想定し、上限はグレードの高い設備などを設置する場合を想定し1㎡あたり約30万円としています。
利用する素材・部材、内装材、設備機器などにより価格は上下します。
3LDKのリノベーション費用
3LDKの間取りは、マンションリノベーションの中で最も人気があります。書斎・趣味などの空間・子供部屋・寝室・クローゼット・ロフトなど、生活スタイルや家族構成にあわせて部屋を改修しやすいのが特徴です。
3LDKマンションのリノベーション費用の相場は、広さ・間取り・建築資材のグレードなどによって幅があります。検討の際には下記の費用相場を参考にしてください。
専有面積(㎡) | リノベーション後の想定間取り | 費用相場 |
---|---|---|
70 | 1LDK〜3LDK | 1,750万~2,100万 |
80 | 1LDK~3LDK | 2,000万~2,400万 |
90 | 1LDK〜3LDK | 2,250万~2,700万 |
100 | 1LDK〜4LDK | 2,500万~3,000万 |
110 | 2LDK〜4LDK | 2,750万~3,300万 |
120 | 2LDK~4LDK | 3,000万~ |
スケルトンリノベーションの下限費用目安は1㎡あたり約25万円〜を想定し、上限はグレードの高い設備などを設置する場合を想定し1㎡あたり約30万円としています。
利用する素材・部材、内装材、設備機器などにより価格は上下します。
田の字型レイアウトのリノベーション費用
田の字型とは、漢字の「田」のように、十字に部屋が区切られている間取りのことです。
Before
After
マンションの間取りではよく見られ、玄関側の外廊下から部屋奥のバルコニーに至るまでの空間が長方形になっています。玄関ドアから入ると部屋の中央に廊下が通り、左右に部屋やサニタリースペースなどが配置され、奥にリビング、リビングに接する形でバルコニーが設置されています。
田の字型の間取りは、主にファミリー向けの2LDKや3LDKで多く採用されています。さまざまな広さがありますので、お住まいの住居の広さ別にご覧ください。
予算別にマンションリノベーションを検討
マンションリノベーションを検討する際は、予算に応じてリノベーション可能な範囲や内容が変化します。ここでは予算3000万円から1000万円までの範囲で、リノベーションで検討できる項目をご紹介します。
ここでご紹介している予算別の施工写真は、予算別のマンションリノベーションイメージです。実際のリノベーション費用とは異なります。
情勢や材料・資材価格等の変化により、事例施工当時と現在のリノベーション費用は異なります。
- 予算3000万のマンションリノベーション
- 予算2500万のマンションリノベーション
- 予算2000万のマンションリノベーション
- 予算1500万のマンションリノベーション
- 予算1000万のマンションリノベーション
予算3000万円のマンションリノベーション
予算が3000万以上のマンションリノベーションでは、部屋のデザインを一新し、高品質な材料と最新の設備を導入できます。個人の好みやライフスタイルに合わせてオーダーメイドのデザインを実現でき、リフォームプランナーやインテリアコーディネーターと協力しながら、独創的で洗練された空間を作り出せます。
具体的には、以下のような条件のマンションリノベーションを行うと、予算は3000万を超える場合があります。
- スケルトンリノベーション(フルリノベーション)
- リノベーション面積が広い(100㎡を超えるスケルトンリノベーション)
- 大幅な間取り変更
- 水回り設備・配管・断熱材等の全更新
- オーダーメイド品・造作家具を採用する
- 高級な石材や壁紙などの内装材を使う
- 輸入品など高級メーカーの家具、設備、家電を採用する
上記写真は3000万円代のマンションリノベーションのイメージです。実際のリノベーション費用とは異なります。
予算2500万円のマンションリノベーション
予算が2500万以上のマンションリノベーションでは、高品質なフローリングや輸入壁紙、オーダーメイドの家具など、豪華な内装を実現できます。高級なシステムキッチンやデザインと機能性を兼ね備えたパントリーや収納など、こだわりのデザインを叶えることができます。また、最新の家電や設備を導入でき、省エネ性能に優れ利便性の高い生活を実現できます。
具体的には、以下のような条件のマンションリノベーションを実現すると、予算は2500万を超える場合があります。
- スケルトンリノベーション(フルリノベーション)
- リノベーション面積が広い(90㎡を超えるスケルトンリノベーション)
- 大幅な間取り変更
- 水回り設備・配管・断熱材等の全更新
- オーダーメイド品・造作家具を採用する
- 高級な石材や壁紙などの内装材を使う
- 輸入品など高級メーカーの家具、設備、家電を採用する
上記写真は2500万円代のマンションリノベーションのイメージです。実際のリノベーション費用とは異なります。
予算2000万円のマンションリノベーション
予算が2000万以上のマンションリノベーションの場合、新しく購入したマンションや住み慣れたマンションを、全面的にリノベーションできるでしょう。2LDK・3LDKなどの面積が広いマンションでもフルリノベーションができます。
比較的自由度の高い間取り設計やデザインが可能で、理想の間取り・インテリアを実現できます。また、キッチンや浴室、洗面、トイレなどの水回りを最新の設備に入れ替えることも検討できます。
具体的には、以下のような条件のマンションリノベーションを実現すると、予算は2000万を超える場合があります。
- スケルトンリノベーション(フルリノベーション)
- リノベーション面積が広い(80㎡を超えるスケルトンリノベーション)
- 大幅な間取り変更
- 水回り設備・配管・断熱材等の全更新
- オーダーメイド品・造作家具を採用する
- 高級な石材や壁紙などの内装材を使う
- 輸入品など高級メーカーの家具、設備、家電を採用する
上記写真は2000万円代のマンションリノベーションのイメージです。実際のリノベーション費用とは異なります。
予算1500万円のマンションリノベーション
予算が1500万以上のマンションリノベーションでは、間取りや部屋のデザインを見直し、高品質な材料や設備を導入できるでしょう。ある程度のオーダーメイドデザインが可能で、個々の好みに合わせたインテリアや内装が実現できます。
予算が1500万の場合、まずは『リビングは落ち着ける場所にしたい』『キッチンは利便性を重視したい』など、リノベーションで叶えたいポイントや優先順位を整理しておくと計画を立てやすくなります。
以下のような条件のマンションリノベーションを実現すると、予算は1500万を超える場合があります。
- スケルトンリノベーション(フルリノベーション)
- リフォーム面積が60平米を超える
- 大幅な間取り変更
- 水回り設備・配管・断熱材等の部分更新
上記写真は1500万円代のマンションリノベーションのイメージです。実際のリノベーション費用とは異なります。
予算1000万円のマンションリノベーション
予算1000万以上のマンションリノベーションでは、標準的なデザインや機能からの選択が多くなり、カスタムデザインや特注品の利用は限られますが、高品質ながらもコストパフォーマンスに優れた内装材やデザインを導入できます。大幅なデザイン・設備の変更はできないものの、生活環境の変化で間取りを変更したい、快適な暮らしのために機能を改善したい、という方にはおすすめです。
以下のような条件のマンションリノベーションを実現すると、予算は1000万を超える場合があります。
- スケルトンリノベーション(フルリノベーション)
- リフォーム面積が40平米を超える
- 大幅な間取り変更
- 水回り設備・配管・断熱材等の部分更新
上記写真は1000万円代のマンションリノベーションのイメージです。実際のリノベーション費用とは異なります。
マンションリノベーション費用のポイント
マンションリノベーションの費用は、以下のような仕様や工事などにより変動します。
- 高級な内装材(フローリング、壁紙、石タイル、天然木など)を利用する場合
- 既製品のシステムキッチンや洗面台ではなく、オーダーメイド品を採用する場合
- 水回りの移動により、配管工事が必要な場合
- 大幅な間取り変更にともない、工事期間が長くなる場合 など
上記の項目を含むリノベーションは、費用が大きく変動する可能性があるため、検討の初期段階で費用を確認することをおすすめします。
マンションリノベーションの間取り変更のポイント、施工内容、費用相場、注意点などについてこちらのページで詳しく解説しています。
マンションリノベーション工事費用の見積りを早めに確認できれば、予算内でどのようなリノベーションが実現できるのか把握しやすくなり、住宅ローンや補助金などを含めた資金計画も立てやすくなります。
マンションリノベーションのタイプと内容
スケルトンリノベーション
スケルトンリノベーション(全面改装)は、近年人気のリノベーションのひとつです。「スケルトン」が「骨組み」を意味することからも分かるとおり、床、壁、天井をすべて取り払って、躯体のみの状態にし、間取りから造り直す大掛かりなリノベーションです。スケルトンリノベーションは、以下のような項目次第で、予算がかなり変動します。
- 専有面積の広さ
- 大幅な間取り変更
- 水回り設備・配管・断熱材等の全更新
スケルトンリフォームのメリット・デメリット、気になる費用についてはこちらのページで詳しく解説していますので、ご参考ください。
中古マンション購入+リノベーション
マンションリノベーションを検討される方の中には、
『現状の住居とは別の場所に住みたい』
『住みたいエリアに理想の間取りの新築マンションがない』
『新築マンション価格の高騰で購入が難しい』
などの要望やお悩みから、中古マンションを購入してリノベーションされる場合もあります。
中古マンション購入とリノベーションを合わせると、新築マンション購入よりも希望のエリア・間取り・建物などを見つけやすくなるメリットがあります。また、新築マンションを購入するよりも費用を抑えられるケースもあります。新築マンションと中古マンション+リノベーションの費用の比較について、詳しくは次の項目をご覧ください。
新築マンション購入と中古マンションリノベーションの費用の比較
マンションを購入する際に、
- 新築マンションを購入する
- 中古マンションを購入してマンションリノベーションする
のどちらがよいか、悩まれる方も多いようです。
そこで、「新築マンション購入」と、「中古マンション購入+リノベーション」の費用を比較しました。
首都圏の中古マンションと新築マンションの購入・リノベーション価格比較
中古マンション(※1) | 新築マンション(※2) | |
---|---|---|
平均価格(万円) | 3,869 | 6,260 |
1平米単価(万円/㎡) | 59.81 | 93.6 |
専有面積 | 64.68 | 66.87(※3) |
リノベーション費用(万円) | 1,000 | 0 |
価格合計(万円) | 4,869 | 6,260 |
リノベ後の1平米単価(万円/㎡) | 75.28 | – |
総額の差額(万円) | -1,391 | – |
:公益社団法人東日本不動産流通機構・中古マンションの基本指標 成約物件 2021年[首都圏]データ、築年数平均は22.67年
:公益社団法人不動産流通推進センター・不動産業統計集 (9月期改訂)2不動産開発・マンションの地域別平均分譲価格の推移 2021年[首都圏]データ
:(専有面積は平均価格/1平米単価から算出)
:価格は調査当時の内容であり、市況により変動します。
上記の比較では、中古マンションを買ってマンションリノベーションするほうが、新築マンションを購入するよりおよそ1391万円安いという試算結果が出ました。
なお、こちらの試算は2021年のマンション購入平均価格、およびリノベーションの平均費用をもとに算出しています。実際のマンション価格やリノベーション費用は、地域や工事内容により大きく変動することをご了承ください。
マンションリノベーションを検討する際の注意点
マンションリノベーションでは、希望どおりの間取りに変更できないケースもあります。
△ キッチンなど水まわり設備を移動する
十分な排水勾配をとれる範囲に移動距離が限られる。配管が階下の住戸の天井にある場合はできない
◯ 内装を変更する
壁・天井の張り替えや塗装は自由に行うことができる。また、室内ドアなどの建具交換も自由
◯ 断熱性をあげる
内窓を設けて窓の断熱性を上げる、壁や天井の内側に断熱材を充填して断熱性を上げることも可能
△ 間取りを変更する
間取り変更は自由。天井板を外して高さを上げられることも。ただし壁式構造は外せない壁がある
✕ サッシを交換する
サッシは住戸に付随していても共用部分。勝手に複層ガラス用サッシなどに交換することはできない
✕ 玄関ドアを交換する
共用部分なので交換も外側の塗装もできない。室内側の塗装はできる。錠交換は管理組合に確認を
✕ パイプスペースを移動する
各住戸への給排水管、ガス配管、電気配線などは共用の配管スペースなので、移動できない
◯ コンセントの数を増やす
住戸内の電気配線をやり直せるので、数を増やしたり、位置の移動はできる。スイッチの交換も可能
△ 床材を変更する
管理規約によって遮音性に基準が設けられている場合は、床材の選択や施工方法に工夫がいる
△ 床暖房を設置する
マンション全体のガスまたは電気容量に制約されるので管理組合に確認を。床の高さが若干上がる
✕ 耐震性を上げる
耐震補強はマンション全体にかかわることなので住戸単位ではできない。棟全体で行う場合は可能
実現できる(自由度が高い) |
|
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実現できる(制約がある) |
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実現できないこと |
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さらに、マンションリノベーションを検討する前に確認しておきたい4つの重要ポイントをご紹介します。
1.希望の間取りへ変更できないことも
マンションリノベーションでは、建物の構造により、間取りを自由に変更できないこともあります。
マンションの主な構造は2つのタイプがあります。
A. ラーメン構造
ラーメン構造は、柱や梁(はり)が主体で建物を支える構造です。間仕切り壁を取り外して、比較的自由に間取りを変更できます。しかし、構造躯体(柱や梁)を壊すことはできません。
- ラーメン構造では、柱や梁が重要な役割を果たしているため、これらの構造躯体を変更することはできません。
- 柱や梁の位置によって、間取り変更後の部屋の形状や配置に制約が生じることがあります。
- 間取り変更時には、柱や梁の配置に合わせた工夫や補強が必要となる場合があります。
B. 壁式構造
壁式構造は、壁で建物を支える構造です。室内に撤去できない壁が残るため、間取り変更には壁の位置変更や撤去に制約があります。
- 壁式構造では、壁が建物の耐力を担っているため、壁の位置変更や撤去には慎重さが求められます。
- 壁の配置や強度によって、間取り変更の自由度が制約されます。
- 間取り変更の際には、壁の位置変更に伴う構造上の影響や安全性の確保に配慮する必要があります。
マンションの構造がわからない場合は、担当者に相談して現地調査を実施しましょう。
2.配管の場所によって、水回りの移動が制限される
キッチンやユニットバスなど水回りのリノベーションでは、床の構造や配管の通り道によって、水回りを移動できる範囲、自由度が大きく異なります。
床の構造が二重床であり、給排水管が床スラブ(コンクリートの床)の上を通っている場合、水回りの移動は比較的自由に行えます。二重床によって配管が覆われており、床下には十分なスペースがあるため、給排水管の移動が可能です。また、床下の空間には排水のための勾配が必要ですが、床下の高さにゆとりがあるほど水回りの移動範囲も広がります。
一方、直床(床スラブ貫通配管)構造では、給排水管を移動できるスペースが存在せず、水回りの移動が大きく制限されます。直床構造では、床スラブに配管が埋め込まれており、そのために配管の移動が難しくなります。
つまり、床の構造や配管の通り道によって、水回りを移動できる範囲が大きく異なります。
配管の位置は調査が必要な場合もありますので、早めに調査を依頼しましょう。
3.マンション管理規約を事前にチェック
マンション管理組合の定める規約により、リノベーションの内容を制限される場合もあります。そのため、マンション管理規約をあらかじめチェックしておくことをおすすめします。マンション管理規約の内容に不安がある場合は、担当者に相談してみましょう。
4.売却時の資産価値が下がることも
マンションリノベーションは資産価値を高められますが、極端に個性的なリノベーションは、マンション売却時の資産価値が下がる可能性もあります。
リノベーションによりマンションの資産価値を高めたい場合は、リノベーションの担当者と相談しながら計画することをおすすめします。マンションリノベーションでできること・できないことについて、こちらのページで詳しく解説しています。
マンションリノベーションの流れ
マンションリノベーションで理想の家づくりを実現するためのステップをご紹介します。
1.理想のデザイン、間取りのイメージを決める
以下の資料を活用しながら、実現したい生活イメージ、リノベーションの間取り、デザインを決めていきましょう。まずは資料やカタログを取り寄せてみたり、相談をされたりすることをおすすめします。ショールームを見学するのもおすすめです。
2.マンションリノベーションの時期、工事期間を確認する
リノベーションを実施する時期を想定し、実際に工事にはどのくらいの期間がかかるのかを確認しましょう。並行して、施工期間中の仮住まいをどうするのかについても調べておきましょう。三井デザインテックでは仮住まいについてもサポートさせていただきますので、お気軽にご相談ください。
3.費用を調べて予算を決める
まずはリノベーションに必要な費用を調べながら、希望予算を決めましょう。実際の事例を見るうちに「あれもいいな」「これも入れたいな」とやりたいことはどんどん増え、予算よりも膨らんでしまう傾向にあります。最初にまず大まかな予算を決めてしまいましょう。
次に、実現したいマンションリノベーションの費用相場を調べてみましょう。費用相場を確認することで、予算の範囲内でどのようなリノベーションプランを実現できるのか、イメージをつけやすくなります。
また、資金計画も重要です。資金計画を立てるときには、マンションリノベーションに利用できる補助金、必要な税金手続きやローンなども調べておきましょう。
4.実現したいイメージを伝え、見積もりを依頼する
マンションリノベーションの実際の費用は、マンションの特性によっては相場と異なる場合もあります。実際に見積りを確認するまで明確な費用は分かりませんので、早めに見積りを依頼しましょう。
担当者が決まったら、補助金やローンについても相談できますので、リノベーションを検討し始めたらまずはいちど相談してみることをおすすめします。
マンションリノベーションをトータルでサポートいたします
マンションリノベーションをご検討の方は、ぜひ三井デザインテックへご相談ください。リノベーションにかかわるデザイン・間取りタイプ、予算・費用、工事など、さまざまなご要望をトータルでサポートいたします。
三井デザインテックが選ばれる理由
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住空間に関しては、理想のデザインを生み出す設計担当リフォームプランナーが約150名在籍し、お客様の理想のリノベーションを実現いたします。
経験豊富な専門スタッフによるプロジェクトチーム制
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2024.02.26時点の情報です