2025.10.06
猫と暮らすためのマンションリノベーションをご紹介|事例や実現ポイント・注意点・費用相場を解説

猫と暮らすためのマンションリノベーションの事例をご紹介します。さらに、猫のためのリノベーションでおさえておきたいポイントや注意点、費用の目安についても詳しく解説します。 愛猫との快適な暮らしのために、リノベーションを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
猫と暮らすマンションリノベーションの事例
猫と一緒に暮らすと、「もっと快適に過ごせる住まいにしてあげたい」と考える方も多いのではないでしょうか。
大切な家族の一員である愛猫のために「存分に遊べる空間をつくってあげたい」「日向ぼっこして、くつろげる場所を用意してあげたい」といった思いを形にすることも、リノベーションなら可能です。
ここでは、猫と人が心地よく暮らせる住まいを実現したマンションリノベーションの事例をご紹介します。
具体的な工夫については、後ほどご紹介する「愛猫が喜ぶマンションリノベーションの実現ポイント」を参考にしてみてください。
保護猫たちとの生活をメインにした、猫にも人にもやさしい住まい

Before

After

Data
- 構造
- 鉄筋コンクリート造
- 延床面積
- 83.56m²(平米)
- 施工面積
- 83.56m²(平米)
- 築年数
- 15年
- 改装範囲
- 全面改修
- 家族構成
- ご夫婦
2匹の猫とともに、ゆったりと心地よく暮らせる住まいを実現したマンションリノベーション事例です。
リモートワークの増加と保護猫を迎えたことをきっかけに、都心を離れて広々とした住まい探しからスタート。ご夫婦ふたりが落ち着いてリモートワークできる個室と、猫たちが暮らしやすい家具やキャットウォークなどを備えたプランとしました。

リビングダイニングは、壁の一部をガラスにすることで、猫たちの様子を見守れる設計に。猫たちが安全に楽しく過ごせることに配慮しつつ、明るく、開放的な空間に仕上げました。

猫が爪を研いでも傷がつきにくいよう、手の届く壁には窯業系壁材のエコカラットを採用。さらに、フローリングもキズつきにくいものから、ご夫婦の好みに合う色や質感を選びました。
また、すっきりとした暮らしを叶えるため、家電のコード類は極力表に出ないよう施工を工夫。猫が誤って触れて怪我をするリスクも軽減しました。

リビングの壁面には、キャットウォークを造り付けました。やさしい色合いのキャットウォークで、遊び心がありながらも自然に溶け込むデザインに。リビングのナチュラルな雰囲気を保っています。

カウンターの下部に設けた収納スペース内には、2匹分の猫用トイレを設置。猫専用の出入り口を設け、トイレが表から見えないように工夫しました。

キッチンは、採光性の高いインナーサッシを採用し、自然光が差し込む明るく開放的な空間に。出入り口には安全のため、猫が入らないよう柵を設置しました。

リビングの隣には、奥様のワークスペースを配置。リビングに面したインナーサッシはクリアガラスに、背景が気になる廊下側のインナーサッシは装飾ガラスにすることで、開放感とプライバシーを両立しました。 キッチン同様に採光が十分で、リビングダイニングにいる猫たちの様子を見守りながら仕事ができます。

寝室の窓はマンションの外廊下に面しているため、木製ルーバーを設置。外からの視線を遮りつつ、風や日光が入るようにしました。寝室にもキャットタワーを置き、ご夫婦の休息の場でありながら、猫たちにとっても安心できる居場所となりました。
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人も猫も、のびやかな暮らしを。3面の窓から光が届く回遊動線の家

Before

After

Data
- 構造
- RC造
- 延床面積
- 76.77m²(平米)
- 施工面積
- 76.77m²(平米)
- 築年数
- 11年
- 改装範囲
- 全面改修
- 家族構成
- 40代ご夫婦、猫2匹
2匹の猫たちがのびのびと遊べる工夫を取り入れた、マンションリノベーション事例です。4LDKの間取りを変更し、より広々としたリビングと、和モダンの趣を取り入れた快適な住まいに仕上げました。

玄関には縁側のような土間スペースを設計。ここからリビング・ダイニングへと続く動線を確保し、日常の動きがスムーズになるよう回遊性を高めています。猫たちも自由に行き来でき、のびのびと過ごせる空間になりました。

和室の引き戸を閉めると、細長い通り土間のような空間に。コーナーにはキャットステップを造作し、愛猫たちが遊べる工夫を施しました。

各部屋には、下の段をすり上げられる猫間障子を採用。2匹の猫が外を眺められるように、すべて同じ仕様にしました。

リビングダイニングには、バルコニー側から障子越しに柔らかな光が差し込みます。床と壁のベージュに濃茶系の木部を組み合わせ、和モダンテイストをテーマに素材感を活かしたデザインでまとめました。

フラットなオープンスタイルのキッチンカウンターは、軽食を楽しめる場としても活躍。木目が美しい突板貼りの下がり天井を活かし、キャットウォークを設けました。

キッチンの奥には寝室、正面はリビングを設置し、回遊性の高い動線に。風通しも良くなり、猫たちにとっても自由に動き回れるようになりました。

寝室のコーナーにもキャットステップを設置。猫たちが楽しく過ごせるように、さまざまな配慮がされています。

寝室に附属したホテルライクな水回りは、洗面台や洗濯機、ユニットバス、収納を効率よく配置。家事や身支度の時間が短縮され、人も快適に暮らせるようになりました。
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愛猫が喜ぶマンションリノベーションの実現ポイント
愛猫との暮らしをもっと快適にするには、住まいにさまざまな工夫が必要です。
ここでは、猫が喜び、人にとっても快適に暮らせるマンションリノベーションの実現ポイントをご紹介します。
キャットウォークなど高い場所を確保

猫は本能的に高い場所が大好きな生き物です。そのため、梁やデッドスペースを活用してキャットウォークやキャットタワーを設置してあげるのがおすすめです。
高い場所へ登ったり降りたりする動きができ、高い場所を好む習性を満たしながら運動不足やストレスも防げます。

さらに、梁や壁面を利用したキャットウォークなら、床面を広く使えるため空間を圧迫せず、インテリアにも自然に溶け込みます。リノベーションであれば、間取りや動線に合わせて設計できるので、猫も人も心地よく過ごせる住まいを実現できます。
猫の通り道をつくる

室内の飼育でも愛猫がストレスなく過ごせるよう、部屋を行き来できる通り道を作ってあげると良いでしょう。扉や壁にペットドアやアーチ状の抜け穴を設ければ、自由に行き来できるだけでなく、飼い主がドアを開け閉めする手間も減ります。

また、室内窓を設けることで、猫が自由に出入りできる通り道として活用できます。部屋を仕切りながらも光や風を通すことができ、人にとっても快適な空間づくりにつながります。
設計段階から室内窓や壁面の通路を組み込めるのは、リノベーションならではの強みです。猫にとって動きやすい環境を整えつつ、人にとっても快適な住まいを同時に実現できます。
日向ぼっこができる場所を用意

猫は日向ぼっこが大好きです。採光の良い場所に居場所をつくってあげると、心地良く、くつろげる空間になります。
リノベーションで窓際に腰高の棚やカウンターを設ければ、心地よく日差しを楽しめるスペースになるでしょう。
ただし、窓際は脱走や転落の危険もあるため、事故を防ぐ工夫も必要です。

一方で、猫は籠ることのできる狭い場所も好みます。収納の一部にボックス型の隠れ家スペースを組み込めば、気分に合わせて「日向ぼっこ」と「隠れ家」を行き来でき、猫にとって安心できる居場所が増えます。
猫用グッズの収納場所をつくる

猫用トイレや猫砂、フードなどのペット用品は、そのまま置いておくと生活感が出てしまいます。さらに、湿気やニオイの影響も受けやすい点にも注意が必要です。
収納場所をきちんと設ければ空間をすっきり保てるほか、清潔に管理できます。
たとえば、キャットウォークを兼ねた造作棚にすれば、遊び場と収納を両立できます。また、調湿・消臭建材や通気性を工夫した収納にすれば、猫砂やフードも安心して保管できます。
マンションリノベーションで収納力がアップした事例について詳しくはこちら
愛猫との暮らしをより快適にするマンションリノベーションを成功させるには、猫と人の双方に配慮することが大切です。
愛猫のためのキャットウォークや収納、人が快適に暮らすための動線づくりなど、こだわりのポイントを詰めていくことで、理想の住まいが実現します。
三井デザインテックは、猫と人が心地よく暮らせる空間づくりも得意としています。ぜひお気軽にご相談ください。
三井デザインテックが選ばれる理由
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猫のためのマンションリノベーションで注意したいポイント

ここからは、猫のためのマンションリノベーションの注意点について解説します。
傷つきにくい素材を選ぶ

猫は爪研ぎの習性があるため、床や壁面、家具などを傷つける場合があります。そのため、床材や壁材には、傷に強い耐久性のあるものを選びましょう。
床であれば、耐傷性の高いフローリングや、ペット対応のクッションフロアなどを選ぶと安心です。選ぶ際は「耐傷性」や「表面強化」などの仕様を確認するとよいでしょう。
壁材についても、耐久性の高いクロスやタイル、エコカラットなどを使えば爪研ぎによるダメージを抑えられます。
ニオイ対策

猫と快適に暮らすためには、トイレまわりのニオイ対策が欠かせません。猫用トイレは臭いがこもりやすいため、消臭効果のあるクロスやタイルを使ったり、扉付きの収納や独立スペースに設置したりすると、ニオイの拡散を抑えられます。
さらに、換気扇の配置や空気の流れを考慮した設計にすれば、ニオイを効率的に排出できます。掃除用のスペースや動線を確保しておくことも、清潔な環境づくりにつながります。
掃除のしやすさ

猫と暮らす住まいでは、抜け毛や散らばった猫砂の掃除が日常的に必要になります。そのため、段差のないフルフラットな床にすると掃除機やモップがかけやすく、日々の手入れが楽になります。
また、掃除ロボットを使う場合でも、フルフラットな床なら部屋全体を隅々まで掃除でき、毛や猫砂の溜まりを防げます。
さらに、表面が滑らかで汚れを拭き取りやすい床材を選ぶことで、清潔な状態を保ちやすくなります。
ただし、マンションの構造によっては完全にフラットにできない場合もあります。そのため、可能な範囲で段差を解消したり、掃除がしやすい素材を選んだりするとよいでしょう。
事故を防ぐ工夫

室内飼育でも思わぬ事故が起こる危険性があります。
愛猫の安全のためにも、以下のような工夫が必要です。
- 危険な場所や脱走の可能性がある場所(玄関・窓際・キッチン・浴室など)にはゲートや扉などを設ける
- 固すぎる床、滑りやすい床は猫の足腰に負担がかかるので避ける
- 電気コードは猫が噛んだり引っかけたりしないよう壁際に固定、または収納内に隠して触れにくくする
- コンセントは猫が触れないようにガードを付ける …など
このように、猫と安心して暮らすためには、素材選びや収納の工夫だけでなく、事故を防ぐための安全設計も欠かせません。
ただし、マンションでは構造や規約によってできることに制限がある場合もあります。どこまで実現できるかを確認するためにも、実績のあるリノベーション会社に相談すると安心です。
三井デザインテックは、豊富なマンションリノベーション実績をもとに、猫と人が心地よく安心して暮らせる空間づくりをご提案しています。ぜひお気軽にご相談ください。
三井デザインテックが選ばれる理由
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また、三井デザインテックでは、マンションリノベーションに関する記事を多数提供しています。
例えば、マンションリノベーションの流れや費用相場、注意点、デザイン・テイスト別の事例など、多数のコラムを掲載しております。詳しくは、三井デザインテックの「リノベーションコラム(記事一覧)」をご覧ください
猫と暮らすマンションリノベーションにかかる費用の目安
猫と快適に暮らすためのマンションリノベーションでは、通常のリノベーション費用に加えて、愛猫のための特別な設備や仕様の分の費用を見込んでおく必要があります。
たとえば、消臭効果のあるクロスや爪研ぎに強い壁紙を採用する場合、1㎡あたり数千円単位で追加費用が発生する場合があります。
また、キャットウォークや造作収納といったオーダーメイドの家具を設けるなら、工事内容やサイズによって幅がありますが、5万円〜数十万円程度が目安となります。
これらに加え、全体のリノベーション費用は物件の広さや間取りによっても大きく変わります。
以下の表では、一般的な広さごとの費用目安をまとめています。
専有面積の数字からそれぞれの詳細解説や事例ページにリンクします。
専有面積(㎡) | リノベーション後の想定間取り | 費用相場 |
---|---|---|
50 | 1LDK〜2LDK | 1,250万~1,500万 |
60 | 1LDK〜2LDK | 1,500万~1,800万 |
70 | 1LDK〜3LDK | 1,750万~2,100万 |
80 | 1LDK~3LDK | 2,000万~2,400万 |
90 | 1LDK〜3LDK | 2,250万~2,700万 |
100 | 1LDK〜4LDK | 2,500万~3,000万 |
フルリノベーションの費用目安は約25万円/㎡を想定し、上限は質の高い設備などを設置する場合を想定し約30万円/㎡としています。 利用する素材・部材・設備機器などにより価格は変動します。
広さごとのマンションリノベーション費用相場の詳細はこちら
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猫と暮らすためのマンションリノベーションの流れ
1.理想のデザイン・間取りのイメージを決める

はじめに、愛猫との暮らしで実現したい空間のイメージを具体的に描きましょう。
- キャットウォークやキャットステップなどの遊び場
- 猫が籠ってくつろげる専用スペース
- 猫が自由に行き来できる間取りや動線、扉などの配置
- 事故や脱走を防止して安全に暮らせる環境作り
- 爪研ぎによる壁や床の傷防止
- 猫にも人間にもストレスのない猫用トイレなどの環境 …など
こうした中から、どれを優先したいかをよく検討し、愛猫と飼い主の双方が心地よく暮らせる空間づくりを目指します。
以下の資料を活用しながら、実現したい生活イメージ、リノベーションの間取り、デザインを決めていきましょう。まずは情報収集のために、資料やカタログを取り寄せてみたり、相談をされたりすることをおすすめします。ショールームやモデルルームを見学するのもおすすめです。
2.マンションリノベーションの時期・工事期間を確認する

リノベを実施する時期を想定し、実際に工事にはどのくらいの期間が必要なのかを確認しましょう。並行して、施工期間中の仮の住まいをどうするのかについても調べておきましょう。お引越しは猫のストレスにもなるので、愛猫のストレスに配慮した計画が必要です。
三井デザインテックでは仮住まいについてもサポートさせていただきますので、お気軽にご相談ください。
3.費用を調べて予算を決める

まずは、リノベーションに必要な費用を調べながら、希望予算を決めましょう。実際の事例を見るうちに「あれもいいな」「これも入れたいな」とやりたいことはどんどん増え、予算よりも膨らんでしまう傾向にあります。最初にまず大まかな予算を決めておきましょう。
次に、実現したいマンションリノベーションの費用相場を調べてみましょう。
猫や犬と快適に暮らすためのペットリノベは、通常のリノベーションに比べて追加の設備や造作が必要となる場合があります。キャットウォークやキャットステップの設置、防音・消臭効果のあるフローリングの採用、ペットドアの取り付けなど、愛猫との暮らしに必要な要素を予算に組み込みます。物件の広さや工事の内容にもよりますが、一般的な費用相場を把握した上で、優先順位をつけて予算を設定しましょう。
また、資金計画も重要です。資金計画を立てる時には、マンションリノベーションに利用できる補助金、必要な税金手続きや住宅ローンなども調べておきましょう。
4.実現したいイメージを伝え、見積もりを依頼する

ペットリノベーションの実績がある施工業者を選び、具体的な要望を伝えます。愛猫の性格や行動パターン、多頭飼いの場合は猫同士の相性なども考慮しながら、理想の住まいについて相談します。キャットステップや収納、壁材の選定など、細かな仕様についても専門家のアドバイスを受けながら決定していきましょう。見積もり内容を精査し、必要に応じて調整を重ねることで、予算内で最適なプランを実現できます。
マンションリノベーションの実際の費用は、マンションの特性によっては相場と異なる場合もあります。実際に見積りを確認するまで明確な費用は分かりませんので、早めに見積りを依頼しましょう。
担当者が決まったら、補助金やローンについても相談できますので、リノベーションを検討し始めたらまずは一度相談してみることをおすすめします。
ご相談から、現地調査・お打合せ、ご契約、工事・検査、お引渡しなどの流れについては、こちらのページをご覧ください。
マンションリノベーション・リフォームをトータルでサポートいたします
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2. 経験豊富な専門スタッフによるプロジェクトチーム制
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