築90年 世代を超えて住み継ぐ歴史ある洋館のコンバージョン

#戸建て #夫婦 #21〜30年 #50代からの家づくり #ナチュラル #古民家リフォーム

Data

構造
木造2階建(3階は小屋裏)
リフォーム面積
121m²
延床面積
121m²
築年数
築93年
改装範囲
全面改装
家族構成
夫婦

住まいのリフォームコンクール
2017 優秀賞 受賞

鎌倉市の景観重要建築物等に指定されている「旧A小児科医院」。大正から昭和初期にかけて日本で流行していたハーフティンバー様式の華やかな外観が印象的な、街のランドマークです。施主様が受け継ぐにあたり、外観はそのままに、コンバージョン(用途変更)で医院から住まいへと生まれ変わりました。
リビングダイニング。開業当時は、手前が待合室で奥が診察室でした。南側は全て窓となっていて大変明るく、庭を望む西側の窓からはウッドデッキに反射した優しい光が差し込みます。柱を残して壁をバランスよく配置し、耐震強度を確保しながら採光に配慮したデザインを施し、室内に華やかな表情を与えています。
オープンなアイランドキッチンは、友人を招きたいと希望する奥さまのアイデア。新設されたウッドデッキは、バーベキューパーティや日常の物干し場に活躍しつつ、ダイニングにさわやかな開放感を与えています。天井を渡る鶴の漆喰細工は創建当時から残るもの。心配そうに見下ろすユーモラスな姿が、子どもたちを楽しませてくれていたのかも知れません。
ほぼ既存の造りのまま、壁を塗り替えた2階和室。ルイス・ポールセンの新作ペンダント照明がエキゾチックな雰囲気を引き立てています。障子はもともとあったものを補修して再利用しています。
開院当時のまま使用しているリビングの照明は、吊元に三羽のウサギとニンジンが浮き彫りされています。壁高くに飾られた絵も当時のまま。
楽しげに祭りに興じる動物や虫たちの姿が描かれており、小児科医院ならではの遊び心が垣間見えます。
かつては海を望むことができたという洋室は、三方に窓を配した眺めの良い造り。落ち着いた色合いの建具が、続きの和室とシックに調和しています。無垢のヘリンボーンの床材はとても痛んでいましたが、補修と塗装でよみがえらせました。
玄関ホールは広さと配置はそのままに、医院の受付小窓を大型の玄関収納に造り変えました。ルイス・ポールセン製のシンプルな照明を採用し、医院建築の表情を残しつつ、モダンな感覚も取り入れています。
既存の大きな格子窓下には棚を新設し、実際に使用していた往診カバンや医療器具をディスプレイしています。
医院で使われていた小さなシンクをなくし、洗面・脱衣所として機能的にリニューアルしました。ツインボールと一面に貼られたミラーは奥さまが特にこだわった部分。
1階のトイレは落ち着いた色合いでコンパクトに。
2階トイレは緑を基調としたナチュラルで華やかな壁紙を用い、愛らしい印象に仕上げました。
医院で使われていた小さなシンクをなくし、洗面・脱衣所として機能的にリニューアルしました。ツインボールと一面に貼られたミラーは奥さまが特にこだわった部分。浴室の小窓からは庭が眺められ、開放的な気分でリフレッシュできます。シャワータワーはお嬢さまのご希望。雨のように降り注ぐオーバーヘッドシャワーと、前面から噴射するサイドシャワーが何よりお気に入りとのこと。
時代を超えて受け継がれていく品々。(1)
時代を超えて受け継がれていく品々。(2)
時代を超えて受け継がれていく品々。(3)
時代を超えて受け継がれていく品々。(4)

Before

ご要望

  • 祖父、父から受け継いだ歴史ある鎌倉市の景観重要建築物等を外観を損なわず改善し、次世代にも引き継ぎたい。
  • 仕事の都合上、当面は週末ステイの住まいとして利用するが、終の棲家として愛着の持てるプランにしたい。
  • 経年により建物東側に傾きがあるため耐震補強したい。
  • 家族や友人を招いて楽しめるよう、1階は広々としたオープンなLDKにし、アイランドキッチンを設けたい。
  • ウッドデッキを造り、屋内から庭への動線を設けたい。
  • 階段の傾斜がきついので緩くしたい。
  • 水まわりは現代の性能に。洗面はツインボウルにしたい。

After

ご提案

  • 建物東側の傾き、地盤の不良を改善するため、様々な方法を検討。しかし、いずれも困難なため傾きは直さずにリフォーム。1階居住部分を重点的に耐震補強し、外周部はレンガ基礎で補強困難なため、内部の壁で耐震補強を行い、バランスの良い耐震計画を実施。
  • 建物の外観はそのままに、内部のプラン変更と合わせた梁や壁で耐震性アップ。
  • LDKはできる限り開口部を広くし、柱や壁にデザインを施して華やかさと開放感を演出。
  • 家具や建具、照明器具は、補修や塗装をし再生。
  • 階段の傾斜を緩和するために廻り階段へ。

Before

施主様の声

施主 A様

『わぁすごい!こういう建物が今でもあるのだわ』
初めてこの家を訪れ、父に案内してもらった時の感動が今でも胸に残っています。父は祖父から受け継いだこの医院をとても大切にしていて、いずれ私たち夫婦も受け継ぐのだと、その時感じました。外観はもちろんのこと、残せるものは次代に継承していきたいという、父や私たちの想いのこもった住まいに生まれ変わったと思います。本格的にここで生活するようになれば、多くの方に来ていただきたいです。(奥様)

担当者の声

プロジェクトマネジャー
林 孝幸

調査の結果、建物の東側に傾きがある事がわかり、耐震化と予算のバランスが計画の要となりました。解体してみたところ、レンガ基礎に加えてアンカーボルトが使われていることなど、大正期の職人の見識の高さにたいへん驚かされました。当時の技術や工夫に触れられる貴重なリフォームに携われたことに感謝しております。

リフォームプランナー®
一級建築士 相澤美奈子

既存の価値を損なわない耐震設計や、お爺さまより受け継いだ建物の品格を継承するプランが、施主さまより高く評価されたことを嬉しく思っています。多くのスタッフが一丸となって取り組み、この建物の重ねてきた歴史を次代へつなぐリフォームができたと思います。

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