二世帯リフォーム 家族で住み継ぐ暮らし
団塊ジュニアが住み継ぐ親の家
「住み継ぐ」とは、親や祖父母、親族の住まいを引き継いでいくこと。昔は当たり前だったこの概念が、子世帯は別に住まいを構えることが当たり前になってきた今、再び注目を浴びています。
相続・贈与対策の方、価格や条件で折り合いがつかずに「住み継ぐ」選択をされる方、家族の歴史が刻まれた住まいを「住み継ぐ」方、住み継ぐ形とキッカケは人それぞれです。
また、同居だけが「住み継ぐ」ことはではありません。空き家になってしまった祖父母の住まいを孫世帯が住み継ぐ、といったことも「住み継ぐ」ことになります。
不動産取得パターンごとの特徴
住み継ぐ暮らしには様々なパターンがあり、パターンごとにメリットや必要な工事なども変わってきます。
ここでは代表的な「住み継ぐ暮らし」のパターンをご説明いたします。
【共存】単世帯から二世帯へ
- 上下階分離or左右分離or同居型
- 光熱費などの分担方式を決める必要がある
- 親世帯のバリアフリー化が可能
- 子世帯の将来の変化を見据えたプランが可能
【共存】スライド二世帯
- 既存の二世帯機能を有効活用
- 最小限リフォームも可能
- プランニングやインテリアを充実させやすい
- 各世帯のライフスタイルに合わせやすい
【譲渡】親・親族から子へ
- 子世帯に実家機能を入れ込むことも可能
(宿泊スペース・仏壇置き場・門扉など) - 住まいへのこだわりも継承し、インテリアに活かす
【交換】住まいの交換
- 各世帯にリフォームをすると、仮住まい・工事のタイミングを合わせることが可能
- 各世帯に合わせたプランに変更が必要
- 最小限リフォームも可能
【交換】住まいと事業の継承
- リフォームを契機に事業内容の見直し、スペースの分配方法の検討が可能
- 事業と共に暮らしの見直しが可能
【住み替え】親資産+子資産
- 親世帯の売却益と子世帯の自己資金で住宅を購入
- 各世帯にリフォームをすると、仮住まい・工事のタイミングを合わせることが可能
- 各世帯に合わせたプランに変更が必要
- 最小限リフォームも可能
家族で住み継ぐメリット
住み継ぐ暮らしには、生活上のメリット、経済的なメリット、環境面のメリットなど、数多くのメリットがあります。
ここではその一例をご紹介いたします。
生活上のメリット(三世代住宅)
家族の歴史の継続性
- 親が培ってきた地域のつながりを引き継ぐ。
- 自分の子ども時代の経験が子育てに活かしやすい。
親子間の交流が容易
- なじみがあり、土地勘がある場所なので行き来がしやすい。
- 親と孫が住んでいる場所に関して同じ話題が持て、自然な「育孫」につながる。
慣れ親しんだ地域での暮らし
- 周囲の状況がある程度把握できているので、買い物や通学路などを適切に選びやすい。
- コミュニティが健全なら、地域全体で子どもの見守りができる。
経済的なメリット
住宅取得のしやすさ
- 同じ地域で、新築したり、中古購入をするより割安。
- すでに家があり、暮らした経験から問題を抽出しやすく、効果的な解決につながりやすい。
- 後から問題が発生して、修理するリスクが少ない。
- 家の耐用年数を延ばすことで、家族単位の経済負担を軽減する。
環境面のメリット
住宅の再利用
- 放置された空き家問題の解決策の一つになる。
- 使用可能な住宅の廃業を防ぎ、社会規模での廃棄物の削減、資源の有効利用につながる。
- 地域の風景としてなじんだ環境を保全しやすい。