2011年グッドデザイン賞 ダブル受賞 「順送り」リノベーションシステム
グッドデザイン賞 ビジネスソリューション部受賞
空室増・賃料低下等に直面する賃貸マンションのためのバリューアップ
オーナーとテナントのwin-winを実現する
「順送り」リノベーションシステム
概要
賃貸オーナーとその入居者のために、入居を継続しながら全住戸のバリューアップを行う仕組み。
- 空室増、賃料低下などに直面する賃貸マンションにおいて、建替えや大規模改修による退室、事業停止をせず、空室を活用して「順送り」にリノベーションを実行。
- 事業計画の策定、居室プランの立案から居住者の建物内移動や新規入居者募集までをフルサポート。
- 事業継続により一定の収益性を確保しつつ、建替えに比べて費用や休業リスクも最小限に抑え、入居率、賃料の向上で長期安定経営を実現。
- テナント(入居者)も住み慣れた同一建物内でグレードアップした住戸へ入居可能。
優良な賃貸住宅のストックをいかに増やすべきか、という課題に対する最適なソリューションシステム。
開発目的
競争力が低下した賃貸物件は、空室増加や賃料低下による事業収支の悪化はもとより、周辺環境への悪影響さえも招く。一般的には賃貸物件の商品力、競争力を向上する方法として、建て替えや大規模な一斉改修が考えられるが、オーナーにとって投資負担が大きくかつ事業を停止することで一定期間収益を得られなくなるなど、資金的負荷も大きい。加え居住者には退室により生活に多大な影響を与えてしまう。
新たな入居者を確保しつつ、入居率と賃料を同時に高め、賃貸マンションの魅力をワンランクアップさせ、賃貸事業を好循環させること。同時に居住者の暮らしの快適性や安全性、ゆとりが実感できる、「借り手の目線」にこだわった住居プランを実現すること。オーナーと入居者それぞれの負担を軽減する、最適な「順送り」リノベーションの段取りを策定すること。
既存物件を有効活用し、サスティナブル社会の実現につなげる
「順送り」リノベーションシステムとは
- リノベーション中
- リノベーション完成 + 居住済み
空室の目立つ老朽化したマンション
空室をリノベーションしてモデルルームとして披露。マンション内とマンション外から入居。
マンション内で移転した入居者の元の部屋をリノベーションしてモデルルームとして披露。マンション内から入居。
マンション内で移転した入居者の元の部屋をリノベーションしてモデルルームとして披露。マンション内とマンション外から入居。
この「順送り」ですべてのリノベーションが完成し、マンションは満室に。
市場ニーズへの容易な最適化
老朽化の進行や、市場ニーズに合わなくなった賃貸物件に対して、建て替えなどの大規模な方法をとらずに、市場や時代のニーズ、トレンドに順応させ、最新の商品や仕様を採用することで、便利&快適とエコライフの両立を実現するシステム。
入居者の年齢や性別、生活スタイルを見越した魅力的な賃貸住宅は、豊かな人間活動の場の提供を担うことを可能にする。
オーナー・入居者・環境に負担の少ない
バリューアップシステム
既存賃貸物件の入居者を退去させずに建物をバリューアップできるため、日々の生活環境や賃料負担の変化を抑えられるシステム。同じ建物に住み続けながら、グレードアップした住まいに移転することができるため、賃貸物件の魅力が向上し、安定して優良な入居者を確保でき、建物のスラム化などによる環境悪化も回避され、オーナーもテナント(入居者)も豊かな生活が享受できる。
既存賃貸マンションの有効活用法
オーナーが賃貸事業を休止することなく、また入居者が同一建物内で日々の暮らしを継続しながら、生活空間の質的向上が可能となるシステム。既存賃貸マンションの有効活用が問われる中、建て替えに比して環境的にも資金的にも負荷が少なく、住民同意も得られやすく、有効的バリューアップ策となりうる。
「順送り」リノベーションシステム施工例
サスティナブル社会の実現につながるソリューション
オーナーが賃貸事業を休止することなく、また入居者が同一建物内で日々の暮らしを継続しながら、生活空間の質的向上が可能となるシステム。既存賃貸マンションの有効活用が問われる中、建て替えに比して環境的にも資金的にも負荷が少なく、住民同意も得られやすく、有効的バリューアップ策となりうる。
提案者からのメッセージ
既存建物の性能を高めながら、生活者のライフスタイルの変化に対応させ、長く有効に使用し続けることは、サスティナビリティーを高めます。
いたずらにスクラップ&ビルドに走らず、時代や市場に合致する改修プランを策定し、賃貸オーナーの事業と入居者の日々の暮らしをいかに中断することなく実行するか。
「順送り」リノベーションシステムのトータルなデザインが、社会への環境負荷を減らし、「三方よし」の適正な事業を実現していくことを願っています。