日本的な美意識が細部まで表現された住まい
京都市内の築19年マンションリノベーション実例です。
お施主様が中古購入されたマンションをフルスケルトンリノベーションした事例です。京都という土地柄やお施主様のお好きなテイストを踏まえ、日本的な意匠や空間づかいを取り入れながら、現代的な視点でモダンなデザインとして表現。壁面の仕上げや建具、特注の造作家具などのディテールにまでこだわったことで、お施主様らしさを感じさせるオリジナリティのある住まいとなっています。また、一部には大理石や無垢のヒノキ材など、本物の素材の魅力を感じさせる仕上げを施し、繊細さとおおらかさを感じさせる美しい空間が広がっています。
お客様のご要望・リフォームポイント
- 特注の仕上げが生むオリジナリティ
- 和の意匠をモダンに表現
- 多彩な素材を統一されたトーンで調和させた空間
- 素材の迫力と温かみのある質感を最大限に活かしたつくり
- 日本的な空間の使い方を現代の視点で機能的に
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玄関&ホール
住み手の好みの世界観へといざなう上質なエントランス空間
玄関を一歩入ると、格子越しに庭が見えるおもてなしの玄関エリアが広がります。金屏風のような美しいアート、網代天井、セミオーダーで造作した組子といった意匠が調和した空間でお客様をお迎えします。
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玄関&ホール
内照式の組子の壁が、木を始めとする自然素材の有機的な質感を引き立て、空間全体に柔らかな印象を生み出しています。格子は玄関にふさわしい「魔除け」の意味を持つ麻の葉の柄を採用しました。
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洗面室
玄関ホールから続く、日本的でありながらもモダンでラグジュアリー感のあるテイストは、手洗いやトイレを始めとする空間の意匠にも表現されています。日中の外光や間接照明の光を受けて、それらの仕上げがより魅力的になるよう取り込みました。
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リビング
多彩な素材を統一感のあるトーンでまとめた上質な空間
リビングはモダンなテイストを基調としながら、金箔を散りばめた七宝柄のシルクガラスを収納扉に用いることで、和のアクセントをプラス。上下に間接照明を施すことで、浮遊感のある華やかな空間となり、サルバトーリの大理石と美しく調和しています。
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リビング/ダイニング/キッチン
キッチンカウンターから連続するダイニングテーブルや、テレビ脇に設けられたペット用の出入り口、電動バーチカルブラインドなど、デザインだけではなく、機能性も考慮したプランを個性的なデザインによって実現しています。
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ダイニング/キッチン
家族の様子を感じながら過ごすオープンキッチン&ロングテーブル
オープンキッチンのカウンターと一体となったダイニングテーブルは、家族との食事や、客人を招いた時に対面でコミュニケーションが取れるようなレイアウト。収納は壁面やカウンター内に設けることで、視線が通る開放的な空間となっています。
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廊下からリビングへの扉
地元・京都の生地問屋が制作したシルクガラスをランダムに挟み込み、リビングへの扉に設置。光を柔らかく透過し、絶妙な表情の変化を見せる美しい仕上げとなっています。シルクの柄は「円満・子孫繁栄」の意味を持つ七宝を採用しました。
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和室
贅沢な和室
既存の洋室の半分を小上がりの和室へとリノベーション。アーチを描く造作壁や左官の仕上げに加え、柱や格子に無垢のヒノキ材を用いて、本格的な和の空間をつくり上げました。お手持ちの座卓で掘りごたつとすることで、ゆっくりと過ごせる落ち着いた空間となっています。
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和室/寝室
小上がりの和室に隣接するベッドルームは、その和の意匠にリンクしながらも、ホテルライクな上質感のあるテイストにデザイン。大きな梁を突板クロスでゲート型に囲い間接照明を施し、空間のアクセントにしました。壁掛けTVも空間に溶け込むよう、背面にはブラックのカラーガラスを施工しています。
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和室/寝室
本物の素材が持つ力強さと魅力を最大限に活かす仕上げ
和室と寝室に用いられたヒノキ材は、それぞれの表情が調和するよう注意しながら仕上げられています。組子扉で冷蔵庫・電子レンジを隠すことで、機能性とデザイン性を両立させ、ホテルライクな居住性を高めました。
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間取り図


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リフォームプランナー山口 有子
当初よりお施主様は、マンションの眺望を生かした心身ともに寛ぐ至高のリノベーションをご希望されました。お施主様の好みのテイストや、日本的な意匠を取り入れながら、素材や仕上げを厳選し、経年変化も楽しんでいただけるような提案としました。デザインだけでなく、インナーサッシ断熱や即湯器を採用して温熱環境を整え、一年を通して快適に過ごせる空間づくりを心掛けました。プロジェクトの途中から、家具や小物などの提案も要望いただき、お引渡しの時に「文句なしで満足」と最高のお言葉をいただきました。
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営業担当八田 英敏
マンションを購入されて本邸としてお住まいになるにあたり、既存のインテリアのテイストを、すべてお施主様の求めるデザインへとフルリノベーションする計画でした。お施主様は、卓越したデザインセンスをお持ちで、単純なデザインの提案だけでなく、部屋の間取り変更を加味したうえで、家具の位置やデザインの要望を汲み取りながらプランナーに空間へと落とし込んでいってもらいました。ディテールにまでこだわったデザイン、施工が求められたプロジェクトであったため、これまでも一緒に動いてきた信頼できるチームで、綿密に連携を取りながら進められたことも、素敵なお住まいを実現できた大きなポイントでした。
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工事担当樋口 正紀
これまで様々なプロジェクトに携わってきましたが、ほとんど使用したことのないような素材も多く採用されている現場でした。特に和室に用いられている無垢のヒノキは、天然素材であるがゆえ、ものによって微妙な色や表情の色の違いが出てしまわないよう、注意を払いながら施工しています。また、内装の細かな仕上げは、大工と入念にやり取りを重ね、デザインのクオリティを高めています。加えて、これらの意匠や仕上げの美しさを損なわないよう、電気の配線といった見えない部分の工事も慎重に行い、質の高い住まいづくりに尽力しました。
2025.05.15公開