








県立のガンセンターで20年にわたり勤務医を続けてこられた先生は、定年を機に開業を決意。奥さまが開設
されている介護施設の2階を改装して開業する計画を立てられました。長年、抗ガン剤治療の現場に従事
されていた先生は、開業にあたり、その経験を活かして地域医療に貢献したいと考えられ、内科の他に抗ガン
剤点滴という特殊な診療科目をもつ診療所を標榜。プランも点滴室のつくりに重点が置かれました。
というのも、抗ガン剤の点滴治療には1回に平均3〜4時間も要しますが、かつての勤務先の外来診療では、
大部屋にベッドを並べ、カーテンで仕切っただけという状況で行われていました。そのため先生は、患者さん
にかかる精神的・肉体的な負担を憂慮され、自らの診療所では、患者さんがリラックスできる環境を整えたい
と切望されていたのです。そのお気持ちに応えて提案されたのは、ベッドの代わりに長時間でも疲れにくい
リクライニングチェアを採用し、間仕切り壁を設けて半個室化するというプランです。
これによって患者さんは、周りに気遣うことなくリラックスして点滴を受けることができます。この他、
患者さんの院内での動きが最小限で済むように、待合室を診察室、処置室、点滴室と直結させるなど、こだま
診療所には随所に先生の患者さんに対するやさしい心配りが息づいています。

