クリニックの付加価値となる安心感と華やかさを表現
愛知県尾張旭市内の築24年リノベーション実例です。
お父様のクリニックを、次の時代へ向けた空間へとリノベーションした計画です。お施主様の好みの色であるグレージュを基調としながら、若い世代も来院することを見据え、従来の医療施設とは異なるラグジュアリーでモダンな印象の空間をご提案しています。エントランスから受付、待合にかけてのエリアには、壁面に表情のある石調タイルなどを用いて、訪れた人の目に留まるような仕上げを施しました。また、通路や診察室では、患者の不安を和らげるような明るく、温かみのある色と光を取り入れています。間取りは大きく変更せずに、カウンターの形状や壁面の色づかいなどポイントを絞って手を加えることで、効率的に空間全体の印象を刷新しています。
お客様のご要望・リフォームポイント
- 上質感のある素材づかい
- 優しく包みこまれるような照明計画
- 医療空間としての機能性や動線への配慮
- 患者の不安を和らげる温かみのあるデザイン
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エントランス/受付
エントランスから特別感を演出する仕上げと動線計画
エントランスから待合までの動線において、カウンターの壁面に印象的な石調タイル、花を飾るコーナーといったアイキャッチとなる場を設けることで、シンプルになりがちな医療施設の空間体験を、より豊かなものにする工夫を施しました。
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待合
空間の形状を活かした間接光が柔らかく包み込む待合
待合では、既存の勾配天井を活かし、間接照明を設置することで、その開放感を引き立てつつ、優しく包みこまれるような空間を生み出しています。元々あった同クリニックのアイコンでもある水槽は、飾り柱を新たにつくりその一部に組み込んで、メンテナンスもしやすい設置方法に変更しています。
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中待合
患者の不安を和らげる優しく温かみを感じる仕上げ
通路や診察を待つベンチエリアでは、エントランスまわりと同じく、上質な雰囲気を表現しながら、診察に向かう患者の不安な気持ちを和らげる優しく温かみのある色や光を取り入れました。
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中待合/診察室
通路や診察室をリノベーションするにあたり、現場で働くスタッフの意見を汲み取り、医療器具の移動や人の動線を優先しながらプランニングを行っています。
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処置室
クリニックとしての機能性や動線と空間のデザイン性を両立
処置室においても、他の空間と同じく、上質で温かみのある仕上げを中心に、医療空間としての清掃性や機能性を考慮した素材を採用。患者のクリニックでのひとときに、空間としての満足感を与えられるようなデザインを目指しています。
間取り図
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営業担当賀川 明日香
クリニックの運営を続けながらの計画となったため、工事は一部の診療室とトイレまわりを中心としたエリアと、今回リノベーションをしたレセプションや待合エリアで、三期に分けて実施しました。お施主様が自分の好みのカラースキームを把握されていたため、その色づかいを基本にお施主様らしさを表現し、同時に患者さんに対する安心感を与えることのできるデザイン、そしてスタッフの作業を妨げない効率的なレイアウトなど、多様な視点に配慮したプランニングを行っています。
2024.11.28公開