アートとデザインが調和するヨコハマポートサイド地区に隣接し、横浜駅から徒歩5分という好立地に臨むオフィスビル。当リノベーション事例では、「アーバンコンフォート」をメインコンセプトに据え、競合する近隣物件との差別化を図りました。ヨコハマテイストを取り入れたシックなデザイニングによる資産価値向上と、省エネ設備を採用した管理コスト低減の両立を実現しています。
ファサードの調和を考慮し、エントランス天面をダークな色合いに塗装。新設したLED照明の暖かい光と相まって、視線はエントランスホールへいざなわれます。一歩足を踏み入れれば、アシンメトリックに配置されたアイキャッチウォールが訪う者を出迎えます。重厚なストーンタイルとアイアンのラインが、荘重な印象を演出しながら、自動販売機を目隠しする役割を担っています。また、ウェイティングスペースをホール両側に配置し、動線を統一することで、利用者をエレベーターホールへと違和感なく誘導します。
フロアサインは、異素材を組み合わせたデザインを新たに造作。立地と調和したラグジュアリーな雰囲気を際立たせています。各階ごとに設置されていた喫煙ルームを地階に集約し、独立・分煙化を実現。加えて地階では、従前のコミュニティルームを大幅に改装。人数に応じてフレキシブルに使用できるレイアウトが、カフェライクな空間へと生まれ変わらせました。手描きの壁面アートと海をイメージしたインテリアが、爽やかな開放感を演出します。照明、トイレ、給湯室には最新の設備を採用し、管理コスト削減とテナント様の快適性向上を図りました。
施工においては、入居テナント様への負担軽減を最重視しました。土日を含む24時間対応の施工体制を組織し、安全対策、工期短縮、エレベーター・水まわりなど共用部使用における配慮、施工区の美観の確保など、これまでの実績で培ったノウハウとチーム力を結集し、普段と変わることのないユーザビリティを担保することでリノベーションを成功に導きました。
髙橋悠斗